2023/11/26(日)
整体院の闇
こんにちは、施術院壮 佐藤です。
本日は整体院の闇についてお伝えします。
当院は「施術院」としておりますが、整体院と同様のカテゴリーに属します。
整体院は誰でも・無資格でも開院が可能です。
わたくし佐藤は作業療法士というリハビリテーションの国家資格を所有しており、長く医療機関に勤務してきましたが、残念なことに我が国ではリハビリテーション国家資格所有者にリハビリテーション専門職としての開業権が認められておりませんので、やむを得ず施術院(整体院)として開院いたしました。
※諸外国ではリハビリテーション専門職として開業が認められているケースが多々あるのですが・・・
誰でも開院できる整体院ですので、整体院と一言で言っても実際の中身は千差万別です。
わたくしのように医療系の国家資格を所有し開院している者もいれば、医学を全く学んでいない者が開院しているケースも多々あるようです。
医療系国家資格を持たない方が整体院を開院している場合でも、ホームページや自院に「何らかの資格証」を掲げていたりします。
その「何らかの資格証」により、医学や治療法を学んだとアピールする狙いがあるのでしょうが、「何らかの資格証」は数日研修を受けただけでもらえたり(講師も医療系の資格を持っていない研修)、お金を払えばもらえたり、そのような資格証であるケースが多いようです。
今夏の出来事でした。
腰痛と膝痛により当院に来院されたお客様がいらっしゃいました。
腰痛は慢性的なものでしたが、膝痛に関しては一週間ほど前に転倒し激しく地面に打ちつけた事が原因とのこと。
転倒後にすぐ「ある整体院」に2日間通院したそうです。
整体院の整体師は「骨折などしていない」と説明し、施術をした上で「もっと歩かなきゃダメだ!」と指導したそうです。
2日間の通院後、膝痛は良くなるどころか悪化したため、ネット検索で当院の存在を知り来院して下さったのでした。
わたくしは聞き取りと視診ですぐに膝蓋骨(膝のお皿)の骨折を疑い、整形外科の受診を勧奨いたしました。
当然、膝への施術は行わず、腰痛に対してのみ施術させて頂きました。
後日、お客様は整形外科を受診し「膝蓋骨骨折」の診断となりました。
膝蓋骨の骨折でも不全骨折(いわゆる骨のひび)であれば歩行は可能ですが、気付かずに放置しておけば完全骨折となりかねないため、「ある整体院」の施術で完全骨折にならずに不幸中の幸いでした。
「ある整体院」の詳細は控えますが、医療の国家資格を所有しない方が開院している整体院については、利用する側にとっては大きなリスクになります。
ぜひご注意を。